今日のニューウェーブ 第7回

f:id:yahhoi7777:20180718071455j:image

Boy / U2

(1980)

 

今や世界を股にかけるロックバンド、U2のデビューアルバムを今日は紹介します。

 

アイルランド出身である彼らは母国で人気を集めるなか、敏腕音楽プロデューサー、スティーブ・リリーホワイトがサウンドミックスを手掛けたこのアルバムで世界進出するきっかけを掴みました。

 

U2の持ち味はボーカルであるボノの人間性や社会派の歌詞だけでなく、ギタリストであるエッジのロマンチックで力強いギターワークにもあります。

 

その凄みはこのデビューアルバムの時点ですでに最高潮。

 

ニューウェーブの時代にあって、いくら最新鋭のサウンドでも、このアルバムは全体を通してすごく人間的で、切なさと力強さを併せ持った人間の魅力に溢れています。

 

そしてこの後も最新技術をいち早く取り入れた作品を生み出し、超大規模なライブを重ねていくU2ですが、それはどんな物事にも飲み込まれない強靭な精神(思想)と肉体(サウンド)を持っていたから。

その確固たる意志を感じ取ることができる1枚。

 

https://youtu.be/I2Xx3RSaLA0

「体に良いドラッグ」サウナの話

f:id:yahhoi7777:20180717120929j:image

 

今日はニューウェーブをお休みしてサウナについて。

 

僕と杉森さんがサウナにはまりだしたのは半年くらい前。

それまではサウナが暑いのも嫌だし、水風呂が冷たいのも嫌だし、何がいいのか全く理解できませんでした。

 

正直いうと今でも暑いのは嫌だし冷たいの嫌です。

それでもサウナにお金を払って行く理由はただ一つ、サウナトランスを味わうためです。

 

もしかしたら、サウナがタバコみたいに体に悪かったとしても僕は通っているかもしれません。

 

そんな気持ちいいものが更に体にも良いなんて…

こんな気持ちを自分だけのものにしておくのはもったいないのでここに記します。

 

サウナを始めるための教科書となったのはレコーディング中、スタジオに置いてあったこの漫画。

f:id:yahhoi7777:20180717121331j:image

 

少しでも興味持った人はとりあえずこれを読んでみて下さい。

興味なかった人がサウナ好きになるまでの過程と、サウナを楽しむ手順が書いてあります。

 

ざっくりと流れを説明すると、サウナトランスまでの道のりは、

①サウナ

②水風呂

③外気浴(イスで休憩)

です。

 

②の途中から③でサウナトランスが訪れます。

 

これを×3セットくらいやるのですが、きついのは1回目の①〜②の最初まで。

2セット目以降はサウナもそこまで暑く感じないし、なによりサウナトランスがこれからやってくる楽しみで胸がいっぱい。

 

それぞれの時間は人によってですが、僕はサウナ6〜8分、水風呂3〜4分、外気浴飽きるまでやります。

 

トランス状態がどんなものかは体験した人にしか分からないのでとりあえずやってみて欲しい…

 

そして気づけばあなたもサウナー(サウナ中毒の人)に…

今日のニューウェーブ 第6回

f:id:yahhoi7777:20180715180045j:image

Love and Rockets / Love and Rockets

(1989)

 

今日のアルバムはニューウェーブとはあまり言えないかもしれませんが、ニューウェーブの発展型、ラブアンドロケッツの4枚目です。

 

ストパンクバンドのバウハウスは1983年に解散し、ボーカルのピーター・マーフィーを除く3人でラブアンドロケッツが結成されました。

 

ジャケットから分かるとおりサイケデリック/ドラッギーなサウンドですが、1970年代のサイケデリックロックとは異なり音はズズーンと重厚。

 

笑えることにこのアルバム、2002年のリイシュー盤だと一つのアルバムの中

に”Motorcycle“って曲と”Bike”って曲と”Bike Dance”って曲がある。

どんだけバイク好きなの…

 

ただバイクやサーフィンやスケボーや自転車など、乗り物を題材にするのはロックの伝統的な手段。

どの時代でも「こことは別の世界に行く」というのがロックのキーワードなのかもしれません。ドラッグにしても。

 

でもこれが1970年代あたりのサイケデリックロックとは決定的に違うのは重低音と等間隔のビートを利用していること。

それはヒップホップやテクノ、ハウスの影響から。

 

https://youtu.be/CdFS_85UXE0

 

言語化できない感覚を与えるような演奏する、ドラッグ文化があった時代のロックを今の日本でやるには、クスリに替えてサウナに行くしかないと思う今日この頃。

今度サウナの話書きたいな…

今日のニューウェーブ 第5回

f:id:yahhoi7777:20180714183844j:image

Mummer / XTC

(1983)

 

XTCはアルバムがたくさんあり、音楽性もアルバムによって異なるのですが、僕が1番好きなアルバムはこの6枚目、ママーです。

 

XTCのギターボーカル、アンディ・パートリッジ はワールドツアーのさなか、自身の精神的な問題でライブができなくなってしまいました。

 

このアルバムに収録されている曲たちはそんな状態のアンディがスウィンドンの自宅に戻り、誰とも話さずに少しずつ書き溜めたものです。

 

ママーとはイギリス西部の伝統的な役者のこと。

大好きな音楽がいつのまにか商売事になり、いやが応にもXTCのアンディ・パートリッジ としての自分を演じなくてはならず、そして自分でもよく分からないうちに人前にすら立てなくなってしまった自分自身を地元の伝統的な役者になぞらえ、このタイトルをつけたのだと思います。

 

僕が特に好きなのは一曲目のビーティングオブハーツです。

正しいかはわかりませんが、僕の勝手な解釈で少しだけ訳してみました。

 

Do you know what noise awakes you Every morning from your bed

どんなノイズが毎朝君をベットから叩き起こすかわかるかい?

 

A-coming from the farthest hillside
A-coming from inside your head

遠くの丘からやってくる音

君の頭の中から湧いてくる音


You have heard
You have heard the loudest sound
In this and every world you can think of

君は聴いたことがある

君が考えつく限りの世界で1番大きな音を


Louder than tanks on the highway
Louder than bombers in flight
Louder than noises of hatred

高速道路の戦車より

空中の爆弾より

憎しみの雑音より

もっともっと大きな音


Dancing us from darkest night is the rhythm of love
Powered on the the beating of hearts

君を真っ暗闇から連れ出して

踊らせるのは

君の心臓の鼓動が刻む愛のリズム

 

https://youtu.be/ah--JjAHo00

 

凹んだ時や、迷った時に聴く大好きな曲です。

今日のニューウェーブ 第4回

f:id:yahhoi7777:20180713121348j:image

Porcupine / Echo & The Bunnymen

(1983)

 

今日のニューウェーブはすごく季節外れのジャケット。エコーアンドザバニーメン、通称エコバニの3rdアルバムです。

暑すぎて一旦このジャケットの中に入らせて欲しい。

 

エコバニの何がかっこいいってリズム隊が物凄くタイト。

タイトとは何かと言われると難しいですが別の言い方をするとスマートとか、キレがいいとかでしょうか。

 

スパンスパン入ってくるビートにボーカル、イアン・マカロクの粘っこい声、狂気じみた鋭いエレキギターが持ち味。

このアルバムではチェロなどのクラシック楽器が面白い使われ方をされていて、とても楽しいです。

 

https://youtu.be/ZKiJ5ikUXjQ

 

正直とっつきにくい曲だらけですが、サウンドと世界観にハマりだすともう他のじゃだめになってしまう不思議なアルバム。

 

今日のニューウェーブ 第3回

f:id:yahhoi7777:20180712071616j:image

Tin Drum / JAPAN

(1981)

 

イギリスのバンドなのにバンド名はジャパン、アルバムジャケットには毛沢東の写真、音楽性は黒人音楽の影響を強く受けて…

ニューウェーブのごった煮感を象徴する1枚。

 

彼らは当初アイドル的な打ち出し方をされていて、イギリス本国ではなく図らずもその名のとおり日本で絶大な人気がありました。初来日が日本武道館だったほど。

 

一方でロック好きにはキャーキャー言われるだけのアイドルバンドだと音楽的には軽視されていました。

 

黄色い声援をめいいっぱい受けて、それだけでも幸せなはずが、あれよあれよと言う間にどんどん音楽性が変わっていき、ファンも首を傾げているととんでもないアルバムが発売されます。

邦題は錻力(ぶりき)の太鼓。

 

https://youtu.be/nI3wvK8-D10

 

自分達の好きな音楽を突き詰めて突き詰めて生まれた誰も聴いた事のない音楽。

歴史に残る名盤です。

今日のニューウェーブ 第2回

f:id:yahhoi7777:20180711073222j:image

Anywhere / New Musik

(1981)

 

チープなシンセサイザーサウンドで一世を風靡したトニー・マンスフィールド、通称トニマンが率いていたイギリスのバンド。

 

80年代はサンプラーシンセサイザーなどの楽器や録音機材がどんどん進化して、出せる音が増えてきただけに演奏ではなく音作りだけで自分の世界を作れる人がどんどん登場します。

 

トニマンさんをはじめ、そういった自分のサウンドを持っている人達が自身の音楽活動だけでなく他のバンドや歌手、アイドルのプロデュースで活躍していくのもニューウェーブの面白いところ。

 

https://youtu.be/CNQ42otLUa0

 

この軽やかで爽やかな音像でテクノポップの礎を築いたトニマンさん。

気になった人は「トニマン 仕事」で検索してみよう。(本当に出てきます)