今日のニューウェーブ 第7回
Boy / U2
(1980)
今や世界を股にかけるロックバンド、U2のデビューアルバムを今日は紹介します。
アイルランド出身である彼らは母国で人気を集めるなか、敏腕音楽プロデューサー、スティーブ・リリーホワイトがサウンドミックスを手掛けたこのアルバムで世界進出するきっかけを掴みました。
U2の持ち味はボーカルであるボノの人間性や社会派の歌詞だけでなく、ギタリストであるエッジのロマンチックで力強いギターワークにもあります。
その凄みはこのデビューアルバムの時点ですでに最高潮。
ニューウェーブの時代にあって、いくら最新鋭のサウンドでも、このアルバムは全体を通してすごく人間的で、切なさと力強さを併せ持った人間の魅力に溢れています。
そしてこの後も最新技術をいち早く取り入れた作品を生み出し、超大規模なライブを重ねていくU2ですが、それはどんな物事にも飲み込まれない強靭な精神(思想)と肉体(サウンド)を持っていたから。
その確固たる意志を感じ取ることができる1枚。