XTC - Holly Up On poppy

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XTC大好き。好きなところは色々あるけれどその一つがフロントマン、アンディ・パートリッジの書く歌詞。
XTCの1992年のアルバム、NonsuchにHolly Up On Poppyという曲が入っている。この曲はお父さんになったアンディが娘のホリーちゃんに向けて書いた曲なのだが、曲はもちろんその歌詞がすごく好き。YouTubeに和訳を載せてくれた方がいたので拝借した。


アンディは独特な言い回し(慣用句をもじったり隠喩をしたり)をするので現地の人が聞こえているように和訳するのは中々難しく、この曲も人によって訳は様々。また、僕も高校生程度の英語力しか持ち合わせていないので完全にアンディの歌詞を理解できている訳ではないけれど、彼が木馬に乗る娘を見ながらどういう事を思ったのかなんとなく分かる気がする。
昨日は姪のお宮参りだった。姪はまだ5ヶ月で、基本的にはぶっちょう面でベッドに寝ていて、周りをじっと見つめたり指をしゃぶったりしているのだが、絵本やおもちゃであやしていると急にニコーっと笑う時がある。その瞬間、僕は天にも昇るような気持ちになって、ハートをバキュンと撃ち抜かれるというか、快楽物質が脳内から一気に放出されるというか、なんとも感じたことのない気分で満たされる。それはただ単にかわいいと思う気持ちではなくて、もっと根源的な何か、太古の昔より人間を動かす何かなのである!
子供が笑った時、笑った!と飛び上がってしまうお父さんの喜び。アンディはすごく冷静にそういう自分の気持ちを歌詞にしている。

Holly up on Poppy
Canter never stop
She has escaped from the world
Where they bake beautiful girls
Holly up on Poppy
Trotting to the top
She talks and banners unfurl
Their secrets crayoned in swirls
Everyday I
Have to pluck up
Courage to look her in the eyes
The eyes of storms
Anyway I
Love to watch her
Ride and play the alchemy
That love performed
Laughing
Holly up on Poppy...
Everytime I
Look at my watch
I'm reminded we are poor
In hours per day
Every second
Spent with her
's a bulging wallet overstuffed
With angels pay
Laughter!

クラウドベリージャム - 雰囲気づくり

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1枚目はこれにしよう。というのも、今日は大阪のパンゲアでライブだったのだが、BGMがずっとこれだったからである。
このアルバムを聴くと高校時代を鮮明に思い出す。学校に軽音部が無く、新しく作ろうとしたが作れずに、仕方なく帰宅部だった。帰りの会が終わる途端にチャリンコに飛び乗り、高校から自宅までの間にあるツタヤの5枚で千円レンタルをするのが日課だった。
特にこれを借りたいということはなくて、その日目についた1枚1枚をカゴに入れていって、5枚になったら終わり、というのをひたすら毎日ルンルン気分で繰り返していた。だだ、このアルバムはそんな繰り返しの中でも目的を持って借りた1枚だった。
当時ハマっていた格闘ゲームギルティギアイグゼクスの登場キャラ、蔵土縁紗夢(くらどべりじゃむ)の名前の元ネタらしいということで僕は興味津々。群馬のからっ風の中ひたすらペダルを漕いだ。このゲームの登場キャラの名前はほぼ音楽ネタで、この他にもフランクザッパ、ガンズアンドローゼズ等々、色々と借りるきっかけになったものがある(映画だと戦艦ポチョムキンも。本当にいいゲーム)。ホクホクで帰り、トラック1をかけた瞬間、これがポップネスかと本当にエレクトリックサンダーが走った時のことは今でもはっきり覚えている。スウェーデンのおしゃれロック、所謂スウェディッシュポップに分類されるこのバンドは、日本では比較的知名度が高い。僕がまだよちよちしていた90年代初頭、誰もスウェーデンの音楽なんか聴かなかったのに、渋谷系の一大ムーブメントの中でカジヒデキが1人で輸入して広めた音楽ジャンルだと後で聴いたが、今思えばロックにおしゃれ感なんて求めてなかったパンク少年の僕に1番響いたのは複雑なコード感よりも荒くかき鳴らされるギターの音だったのだと思う。今聴いてもこのバンドの出音はかなりパンキッシュでびっくりする。女性ボーカルの声もひたすらクール。でも、パンク少年を本当にのめり込ませたのは今まで聴いたことのなかった変なコードと滅茶苦茶凝ったギターフレーズ、ドラムの変拍子だった。技術的な話をしてしまうと、アルバムを通してこのバンドは絶対コードの境目で食う(1拍先にコードが変わる)。このアルバムのポップネスの秘密であるそんな特徴ひとつひとつ自分にとっては新しくて、また異様に気持ちよくてただひたすら聴きまくった。
結果的に今曲を作る時はこのアルバムに死ぬほど出てくるM7コードに否が応にも行きたくなってしまうし、変拍子と変なリフは入れたい気持ちが常にある。曲作りに関して言えば根本的にはこのアルバムに影響されてるんじゃないかと思う。